幸せになる為の家計運営②

幸せと家計運営

東北大学、青山学院大学教授だった榊原正幸氏の著作に「60歳までに「お金の自由」を手に入れる!」(PHP研究所)があります。榊原氏に依れば世の中の仕事は下の3種類の仕事しかない。

  • 好きな仕事
  • イヤじゃない仕事
  • イヤな仕事

イヤじゃない仕事について、労働収入を貯めて、資産運用して60歳前後で経済的自由を手に入れて、少し早めに引退する、FIRA60(Financial Independence: Retire Around 60)を提唱されています。

私にはこの考え方が非常にストーンと腹落ちしました。前の投稿の「幸せになる為の家計運営①」で経済的に豊かになる要素として労働年数、収入、支出、運用利回りがあり、「幸せ面積」と「経済的豊かさ」のトレードオフを選択しながら生きるのが人生だと書きました。FIRA60に沿うと、

  • 年数:65歳まで働くのが標準とすると、5年~10年早く、健康な内に自由な生活を始められる
  • 収入:60歳前後まで普通にサラリーマンをするので、それなりの収入が得られる。サラリーマン年数がそれなりにが長いので、それなりの年金収入も見込める
  • 支出:20代、30代でのFIREを目指す場合に比べ、極端に支出を抑えることをしなくて良い。適度に楽しく遊んで、息を潜める様な暮らしをする必要がない。FIRE実現の為に結婚、子供を持つことを断念する必要がない。

FIRA60が日本でサラリーマンをやっている人が現実的に目指せる目標だと思います。サラリーマンを卒業した後の生活で、どの辺りを支出水準のゴールとして目指すのか?夫婦2人で300万円/年で幸せか、1,000万円必要か?そのゴールに向けて、収入が高く、支出が低く、運用利回りが高ければ早く卒業でき、そうでなければ卒業まで長くかかります。「イヤじゃない仕事だけど、もう勘弁してくれ」と言うのであれば、ゴールの支出水準を落として、早めに卒業することもできます。

マイナーな本(榊原さんスミマセン)ですが、50代でサラリーマン卒業を考えている人には良い著作です。私の早期退職に影響を与えた3冊の本の内の1冊です(本については別の投稿で書きます)。

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